血圧に左右される

母のこと

仕事中に携帯が鳴る、母からである

「具合が悪い‥ 血圧測ったら190あった」

「救急車呼んだがいいかな?」

夕方の薬を服用するように伝え、家に帰る

職場から自宅まで車で20分

以前も、血圧が200ある‥ と電話があり

話している途中で返事がなくなり救急車を要請した

大動脈弁狭窄症があるため、発作を起こしているかもしれない

そう、伝えるとすぐに向かわせます、との返事

私が職場から到着する前に救急車が着くかも

玄関の鍵がかかっている場合

窓ガラスを割っても良いですか、と了解を求められる

「はい」と答えながらも慌てて帰宅すると

まだ、救急車は到着していなかった

慌てて、リビングに横になっていた母に駆け寄る

救急車のサイレンが聞こえた

ドクターも同乗されており、状態を確認される

すぐにフォローして頂いている大学病院へ搬送

ホッと息を吐く

この時は、朝の薬を飲み忘れていたのが原因だった

あれほど、朝の薬は心臓、血圧、腎臓の薬だから

絶対に飲み忘れる事はない、と自慢していたのに

「自分は忘れることはない」

その過信が仇となった

今回の血圧上昇の原因は?

多分、明日から始まるデイサービスに

緊張と不安が入り混じっているのだろう

夕方の薬を服用すると次第に落ち着く

同僚から心配するLINEが届く

些細なことでも気持ちが揺らぎ血圧が上下する

年齢を重ねるということは

色々なリスクが増えるということですね

母は、些細なことを気にする

それは、人目を気にする気持ちから来るのだろう

誰しも他者によく見られたいという気持ちはある

弱い自分、できない自分を見せる事ができない性格は

自分を追い込んでしまう

先日、朝から利用者さんがため息をつき

イライラする‥って言うので、どうしたのか問うと

昨日、訪問看護をやめたいと言う

どうして?と言うと看護師から

「夜、携帯を見てるんでしょ?」と言われたとの事

なぜ、その一言がイライラの原因になるのか

私には理解できなかったが、話を聞いているうちに

本当の自分を他者に見せたくない、と感じている様子

そこで、私だったら、

「はい、見ています  何か悪いですかね?」と答えると言う

え?という表情だったけど

訪問看護師さんは、話を聞くプロなんだから

自分をかっこよく見せなくても大丈夫なこと

自分が思っていることを言葉にしないと伝わらないこと

カッコ悪いところを曝け出したからといって

誰も、あなたを傷つけたりしないよ、と話しました

それだけの会話だったけど憂鬱そうな表情は消え

「良かった、話せて  気持ちがスッキリした」と笑顔になった

その笑顔と言葉を聞いた私にも嬉しい気持ちが伝わった

ホントに些細なことなんだけど

自分を表現するって難しい

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